本日から1月31日まで、非100%GPL有料テーマからの移行キャンペーンをおこないます。非100%GPL有料テーマから Snow Monkey に移行される方は、15,000円(税込 16,200円)から5,000円引きの 10,000円(税込 10,800円)で Snow Monkey をご購入いただけます。
GPL とは
WordPress と GPL
WordPress は GPL というライセンスに基づき、カスタマイズや再配布等の自由が許可されています。GPL はフリーソフトウェア財団という団体がつくったライセンスで、WordPress はそのライセンスを使用しています。詳しくは GPL の公式サイトをご覧頂くのが良いと思いますが、簡単に言うと「何の制限もなく自由に利用して良いし、もちろんカスタマイズも自由だし、再配布しても良い。ただし、元の著作者の著作権表示をちゃんと記し、配布するときは GPL で配布してね(コピーレフト)」というライセンスになります。
ポイントは「利用者は自由が保証され、好きなように利用できる」「受け取った自由は他の人にもちゃんと受け渡す」というところです。
WordPess は誰でも自由にダウンロードできて、どのような目的のサイトでもつくることができて、テーマやプラグインも自由につくって自由に配布できます。この「自由が保証されている」ということが WordPress が世界の Web サイトの約1/4というとてつもないシェアをほこっている理由の1つだというのは明らかでしょう。
100% GPL とは
そして更に、WordPress には「100% GPL」という概念があります。GPL には、自由を保証するために、そのプログラムを利用するプログラムも GPL にしないといけないという決まりがあるので、WordPress のテーマやプラグインも当然 GPL になります。だから皆さんは自由にテーマやプラグインをインストールして使うことができるというわけですね。ただ、WordPrss の機能を利用しない CSS や 画像等は、この決まりから外れるので、別に GPL にする必要はありません。そのため、公式ディレクトリ外で配布されているいわゆる野良テーマや有料テーマは「テーマ内の PHP ファイルは GPL ライセンスです。画像や CSS ファイル、JavaScript ファイルは独自ライセンスとなります」などとしてテーマを配布していることがあります(これは「スプリットライセンス」と呼ばれています)。
しかし、実際のところ、テーマは PHP だけでは成立しません。CSS を使用しない、一切デザインの当たっていないテーマが全然利用されていないことからもそれは明らかでしょう。そこで、WordPress は「本来はする必要はないけど、CSS や画像も GPL にしないとユーザーの自由を損なうことになるから、CSS や画像も含め全てのファイルを GPL にしましょう」という「100% GPL」を生みだしました。
WordPress の公式ディレクトリにあるテーマやプラグインは全て 100% GPL だし、WordCamp のスタッフになったり登壇者になったりするのも 100% GPL を遵守している人にだけ許可される、というくらい、100% GPL は WordPress にとって大事な考え方となっています。
100% GPL であることの意義
ここまでの話をまとめると、下記のようになります。
- WordPress のライセンスは GPL
- GPL はユーザーの自由を保証するためのライセンス
- テーマは PHP は必ず GPL にしなければならないけど、CSS や画像等は必ずしも GPL にする必要はない
- ただ、実際には PHP 以外のファイルも GPL じゃないとユーザーの自由が損なわれる
- そのため WordPress には「100% GPL」という概念があり、ユーザーの自由を保証するために、すべてのファイルを GPL にすることを推奨している
僕は「自由であること」がとても大事だと考えていますし、100% GPL という考え方にもとても共感しているので、有料テーマである Snow Monkey も 100% GPL でライセンスしています。WordPress コミュニティで運営に参加したり登壇するためにも 100% GPL は必須であり、もちろんそのためというのもあります。僕にとって WordPress のコミュニティや、そこでできたつながりというのはとても素晴らしいものなので、そういう意味でも、100% GPL というものは僕にとって大事なものです。
他の有料テーマについて
さて、ここで他の有名所の有料テーマを見てみるとどうでしょうか。テーマ名をだすとさすがにアレなので、僕が調べた範囲で抜粋してみました。
テーマ内のPHPファイルはGPLライセンスです。画像やCSSファイル、JavaScriptファイルは独自ライセンスとなりますので、それらをコピーして別サイトとしてご利用いただくことはできません。
CSS/Javascript/画像の権利については、加工の有無を問わず本テーマ制作者に帰属します。これらのファイルを含む商品の販売および再配布は禁止しております。
1回の購入で1サイトにご利用可能です。
第三者のサイトを制作代行される場合は、特別ライセンスの取得をお願いしております。
アダルトサイトおよび公序良俗に違反したサイトでの●●(筆者による伏せ字)テンプレートの使用を禁止します。
いずれのテーマにも「PHP ファイルについては GPL」であることが明記されていましたが、画像や CSS、JavaScript ファイルなど PHP 以外のファイル以外については非 GPL となっていました。前述したように、これ自体については違反ではありません。
しかし、「CSS/Javascript/画像の権利については、加工の有無を問わず本テーマ制作者に帰属」ということは、独自にカスタマイズしてはいけないし、カスタマイズしたとしても権利はテーマ制作者のものになるということなので、安心して長く使用することはできないでしょう。また、WordPress はいくつでも使用できるのに、テーマだけは1サイトでしか使用できないというのは、ユーザーの自由を保証するという本来の趣旨からして良いことなのでしょうか。「PHP ファイルについては GPL」と明記があるので、PHP ファイルだけ抜き出したテーマを作り、それを複数サイトで使用したり、再配布したりしても何も言われる筋合いはないはずですが、「画像や CSS は別ライセンス」と書いているのにどういったライセンスか書いていなかったりと、ライセンスについて適当に考えていると思われる面もあり、「PHP ファイルについては GPL」と書いてあったとしても、こういった制作者のテーマについては僕は利用したいとは思いません。
もちろん、これらは GPL 違反ではないため、そのような販売方法をとることも、購入して使用することも自由ではあるのですが、もし「GPL についてよく知らずに使っていた」「100% GPL という考え方があるのは知らなかった」「100% GPL という考え方に共感した」という方がいらっしゃれば、100% GPL の有料テーマ販売者として、何かやりたいなという思いから本キャンペーンをやってみることにしました。
もし現在、非 100% GPL の有料テーマを使っていて、本記事で何か思うところがあり、Snow Monkey を使ってみたいという方がいらっしゃれば、ぜひ本キャンペーンに申し込んでみてください。少しでも 100% GPL の考え方に賛同してくださる方が増え、WordPress や WordPress コミュニティの発展に寄与できれば嬉しいです。
キャンペーンのお申込方法
- 本ページの一番下にあるフォームに必要事項を記入し送信してください。
- 受付が完了すると自動返信メールが届きます。もし届かない場合は再度ご送信いただくか、Facebook、Twitter 等でご連絡頂ければと思います。
- ご送信いただいたメールアドレス宛にクーポンを発行いたします。
- こちらから Snow Monkey をご購入ください。ご購入の際、クーポンコードをご入力ください(クーポン無しで購入した場合、後からクーポンを適用することはできませんのでご注意ください)
お申込みフォーム
本キャンペーンは終了いたしました。