この記事は Snow Monkey アドベントカレンダー 2018 3日目の記事です。
アドベントカレンダー1日目に「受託から WordPress テーマ開発/販売にシフトしての1年を振り返る」という記事を書いたところ、次のようなコメントをいただきました。
海外のthemeforestみたいなサイトで日本だけではなく顧客を海外にまで裾を広げてテーマを販売することに関してはどう思われるかぜひ意見を聞きたいなと思いました。
日本製のテーマと比べると海外製テーマは価格が安い印象ですが海外の顧客が見込めるので販売数が多く見込めそうな気がしてます。(海外相手だとサポートが難しそうですが。。)
ということで、今回は海外展開についてどう思っているかを書きたいと思います。
海外 WordPress テーマ市場の印象
えー、いきなり申し訳ないのですが、正直海外の WordPress テーマ市場には全く詳しくありません…。
WordPress テーマ販売をはじめるにあたって、そして現在でもですが、国内の有料 WordPress テーマについては定期的にウォッチしており、だいたい動向やどういう感じのテーマだとかは把握しています。ですが、海外はもともと無理だと思って展開するつもりもなかったので、envato market の中で売れているテーマをざっと眺めるくらいしかやっていません。
テーマの性格について
薄っい知識での印象ですが、こんな感じです。
- 多目的に使えるテーマが多い(ブログ用途よりも Web サイト向け)
- 謎のページビルダーが組み込まれている(購入してないので詳しくないけど、プラグイン同梱なのかも)
- カスタマイザーじゃない独自のオプション画面にめっちゃ設定項目がある
- ショートコード盛り盛り
一言でまとめると「WordPress 上に構築された別の CMS」という印象。一度使い始めたら移行って難しいんじゃないだろうか…とか、エフェクトも多かったりするので重いんじゃないの…とか思ったりもするのですが、でも Snow Monkey とは桁が何個か違うくらい売れているらしいので、やっぱりこういうのが求められているのかなぁとは思ったり。
国内の有料テーマ市場ではブログ向けのテーマのほうが多い印象なので、国内と海外ではちょっと需要が違うのだろうなと思います。
テーマの価格について
価格も国内と海外では違う印象です。国内は 10,000〜15,000円くらいが多いと思うのですが、海外だと 4,000〜8,000円くらいで、一回り安いなと思います。要因はなんなんでしょうね。国内だと個人だったり小さな組織でやってるところが多いだろうと思いますが、海外は市場が日本の何倍もあるから会社組織で大きくやっているところも多いというのもあるでしょうし、コモディティ化して価格競争になっているというのもあるのかもしれません。
ただ、結構条件が色々だし、英語もよく理解できなかったので、実際海外テーマのほうが本当に「安い」のかどうかはちょっとわかりませんでした。例えば evanto market で一番売れている Avada で言えばレギュラーライセンスは 35$ ですが、拡張ライセンスは 2,950$ とかなり高額です。国内のテーマは売り切りが多く、自分の所有するサイトなら何サイトでも利用して良いという規約のものが多い印象ですが、さて、evanto market のライセンスってその辺どうなんでしょう?
Snow Monkey は100%GPL なので、15,000円で購入すればあとはどう使おうが何サイトに使おうが自由です。だから制作事業で使用するのであれば、単価だけでは一概にどちらが高い安いと言うのはちょっとどうなんだろうなぁという気はします。
Snow Monkey の海外展開についてどう考えているか
前半にもちょろっと書きましたが、海外はもともと無理だと思っていたので、一切何も考えていないというのが正直なところです。英語で開発するのがスタンダードだと思っているのでコードは全部英語で書いてはいますが、僕は英語が得意ではなないので、開発の管理に使っている GitHub の issue は全部日本語だし、コミットログもちゃんとした英語を書くのが難しくてめっちゃ適当です。公式サイトも日本語しか用意していないですし。
前述した海外テーマ市場の印象と比較してみても、Snow Monkey は思想的になんでもかんでも機能は追加しないというスタンスなので、1行もコードを書かせないぞ!という強い意志を感じる海外テーマとは性格が全然違うなと感じるので、海外を目指してもちょっとどうなんだろうと言う気はします。価格も海外のテーマと比べると2〜3倍くらいしますしね。
あと、Snow Monkey は国内の他のテーマと比べて開発者である僕とラフにコミュニケーションがとれることによってわからないことがあってもすぐに聞けたり、自分がほしい機能が追加されたり追加方法を教えてもらったりと、そういうサポート面が評価されている面が結構あると思っているのですが、僕は英語ができないので、やっぱり日本人ユーザーに対するコミュニケーションと海外ユーザーに対するコミュニケーションでは差がでちゃうと思うんですよね。それなら Snow Monkey じゃないテーマも山程あるわけなので、ちょっと厳しいだろうなと思います。
そういうことで、もともと無理だと思っていましたし、現状でも海外に展開しようという意志は特にありません。もし国内でめっちゃ売れるようになって資金に余裕ができたら英語がわかるスタッフを招いて…みたいなことがもしできたら夢がありますね!
英語ができるなら海外の市場は視野に入れたほうが良いと思う!
とはいえ、これから有料で WordPress テーマの販売をしてみたいなと思っている方は、英語ができるのであれば、ぜひ海外市場を視野に入れてもらいたいなと思います!だって市場がでかいですからね。日本で1番売れてるテーマになったとしても、それは evanto market で言ったら何番なんだ…って感じだと思うんですよね。
それに、日本人が開発したテーマが海外市場で人気になれば逆輸入で日本でも人気になるでしょうし。だから英語ができるならぜひ海外市場に挑戦してほしいなと思います!
海外事情についてコメントいただいたので追記します
海外事情に詳しい方から頂いたコメントがすごく良かったので引用させていただきます!
その為、コアの機能のアップデートはその作者が作ったテーマには一斉に入ったりする場合も多いですね。
— ケミ@開発系 (@Kmix_39) 2018年12月3日
でも、bootstrap3のままだったり、fontawesome4のままだったり…個別に対応するのは最初の半年程度なのでデザインに触れる外部要素とかは全く更新されないような形が多くて、2年も経つと崩れやすく
別のテーマを買わせない的に囲うような感じなのでショートコードも移行出来ないし、そのテーマをやめたらかなり見れないサイトになる。
— ケミ@開発系 (@Kmix_39) 2018年12月3日
そして今はGutenberg対応不足。
日本語を表示させると思ったよりダサくなるものもあるので海外テーマを買うのは私はオススメしたくないですね。
Snow Monkey アドベントカレンダーにご参加ください!
参加しても良いよーという方がいましたらぜひご参加くださいませ。ユーザーさんの声や、他業者さんからみた Snow Monkey などめっちゃ聞きたいので、よろしければぜひ!